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リテラシーと理解について考える

続・カリフォルニア米の「リアル」

 輸入されているカリフォルニア産コシヒカリを入手しました。
 先日スナック菓子のディスカウントショップで見つけました。
             

 価格はなんと5キロ1450円という思いがけない低価格です。1キロ290円ということになります。
 そのディスカウンターでは国産のコシヒカリ5キロ1730円で売られていたので約2割安価です。
               
>カリフォルニア米の「リアル」
 http://d.hatena.ne.jp/settu-jp/20110311/1299775446
 こちらの算定ではもし輸入自由化をした場合の想定価格を当時の1ドル80円として10キロ3400〜4500円(1キロ4ドル強〜6ドル弱)としていたので現在の1ドル100円弱とした場合には4200〜5500円つまり1キロ500円程度となるはずですが思いのほか安価だという事です。
 関税があるはずなのにもかかわらず上の記事の現地価格1キロ3〜4ドルよりも安い3ドル弱位だという事になります。
 どのような流通経路で輸入されたのかはわかりませんので何らかの「企画もの」。つまり赤字覚悟の宣伝だとか加工米との抱き合わせで格安だったとか、場合によっては何らかの形での輸出補助的な損失補てんが行われたのかもしれませんがそういう事でない適正な価格である可能性も否定できません。
     
 実食してみました。
 コメを見た印象では少し小粒な気もしますが国産の安価なコシヒカリと殆ど変わりません。
 日本で精米されたものだという事で恐らく水分も国産程度であると仮定して通常の水加減で炊きました。ガスで無水鍋での炊飯です。

    
 国産の高級産地・生産好適地のコシヒカリに比べると香り甘みとも物足りません。
 テクスチャーは充分よく粘りもあります。精米1週間程度の状況としては悪い臭いもなく炊き上がりもきれいです。
 2級産地の安価なコシヒカリの中でも悪くないレベルです。少なくはない不適地コシヒカリより高品質です。
 多くの「そこそこ美味しい」銘柄米と大きくは変わらない品質です。
        
 現実にこの価格又は関税廃止後により低い価格での輸入が行われた場合には安価な外食用米では充分な競争力が考えられます。
 逆に言うとこの価格では外食産業からの「ひきあい」が多く、一般市場には流通しない筈なのに街にディスカウンターに並ぶのも妙な話です。
 どういった事情での流通販売なのかわかりません。
  
 こちらのアマゾンでは現在5キロ1880円で売られています。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00BNVEYO8
 こちらでは5キロ1580円
>スマートキッチン
http://www.smartkitchen.co.jp/goods/29545
           
 オーストラリアの商品業者ですが現在のカリフォルニア産コシヒカリ10キロ23オーストラリアドル(1ドル約90円)で販売しています、安いです。
>ダイワフード株式会社 
http://www.ichibajunction.com.au/ja/products/998006604.html
       
 逆にLAの日本食スーパーの価格は現在でも15ポンド20ドル後半から30ドル程度。1キロ3.5〜4ドル強、値下がりはしていません寧ろ上がり気味。
>マルカイストア
http://www.marukaiestore.com/c-192_japanese-rice.aspx
 アメリカ国内では比較的高額なのに「海外」では安く売られるのは不思議な話です。
     
 前の記事の根拠や結論とは対立するかもしれない情報ですが、都合が悪いからと言って知らないふりをして沈黙する訳にもいかないので書きました。
           
>TPPでの稲作をどう考えるか アグリサイエンティストが行く    
 http://gan-jiro.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-289f.html
   
【追記13/09/22】
 スーパーマーケット、イオンの「自社開発品」トッバリュのカリフォルニア産カルヒカリ 5㎏1480円「日本のお米と同じ形の短粒種。玄米で輸入し日本で精米しました。」が登場しました。
http://www.topvalu.net/items/detail.php?id=11562&sid=2&cid=45&mid=155
     
【関連】
>TPP参加国・交渉国の医療制度を調べてみる
http://d.hatena.ne.jp/settu-jp/20111119/1321633020        
>「国産小麦」について
http://d.hatena.ne.jp/settu-jp/20120606/1338957420