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リテラシーと理解について考える

「日本の音楽は欧米より遅れている」のか

 はてなブックマークで「日本のテレビドラマが韓国より20年遅れている」みたいな記事に「日本の音楽も欧米や韓国から20年遅れている」というまあ「コメント」が付いていました、賛同する人も少なくはないようです。

   

 個人的には今は海外の方が人気のある日本のHR/HMのBANDの「推し」をやっていて欧米の「Reactor」と呼ばれるYouTubeの映像多く見ています。

 特にプロのミュージシャン、音楽家(有名人を含む)のものは音楽理論や演奏、作曲などについての解説は面白く素人ながら勉強になります。

   

 そういった欧米のプロの意見はどうでしょう。

 「日本の音楽が遅れている」や「レベルが低い」「偽物だ」という「日本の音楽」全般をそのように評価する「プロ」を見たことがありません。

 むしろ日本の音楽の独自性の進化から学ぶことが多い、日本の音楽のレベルが高いという意見も多く見ます。コード数が多いのが日本のポップスの特徴だそうです。

 

  

 ただし日本の芸能界の主流の人気のあるロックバンドは「わからない」という意見が少なからず見られ、ポップスでも日本で人気の繊細なものは反応があまりよくないです。

 ただこれ上下優劣ではなく文化的な文脈によるもので世界第二位の独自市場を持ち邦楽というジャンルをもつ日本の一般の人たちが聞いてきたものが違い、日本人好みに調整されたものを自ら作り出した処が「わからない」という事になるのでしょう。

 日本人が「上手い」音楽より共感しやすい、自分の感情や人生の寄り添うといった音楽好みだというところも文化が違うのであり得ます。

   

 いまだに欧米コンプレックスを持つ古い考えの日本の「洋楽かぶれ」は流石に下火になり、40歳以下の人の多くはあまり気にしない、が普通で「洋楽かぶれ」はあまり相手にされなくなっています。

 

 実際には日本の現代ポップスやロックの一部は海外でも人気があります。 

 特にBABYMETAL海外主催ツアーで28万人を動員し、大スターといえますし、先輩格のPerfumeも海外で人気です。現在進行形で日本音楽史上海外での最大の成功例です。

 ADOやYOASOBI、米津玄師なども海外で実績を残しつつ、ONE OK ROCKやあ和楽器バンドはすでに実績があります。日本では無名でも海外では評価され、国内よりも海外で売り上げが倍以上というバンドも複数あります。

 ワンオクとYOASOBIの一部以外はほぼ日本語歌詞ですので「英語が出来ないからダメ」も迷信にすぎません。

もちろんK-POPが欧米や日本で大人気で日本のアイドルやポップスが押されているのは事実でしょう、ただそれは「日本の音楽が遅れている」という大げさなことではないのでしょう。