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リテラシーと理解について考える

日本肉食史覚書(補足)

>(上)http://d.hatena.ne.jp/settu-jp/20120614
>(下)http://d.hatena.ne.jp/settu-jp/20120617
  
>日本農業史 木村茂光 吉川弘文館 

日本農業史

日本農業史

《日本の農業生産については新しい説が取り込まれたとても詳しい本です。
 農地の利用や人口の変化も含め政治や軍事だけではない日本の歴史の裏づけを見ることが出来ます。生産体制や技術の変化についてわかりやすいと感じました。
 「食」について考える基礎となる良い本だと思います。》
     
朝鮮通信使をもてなした料理−饗応と食文化の交流− 高正晴子 明石書店
朝鮮通信使をもてなした料理―饗応と食文化の交流―

朝鮮通信使をもてなした料理―饗応と食文化の交流―

《近世、支配階級が正式に肉食をしていた李氏朝鮮と正式には畜肉食の無い徳川日本の交流記録です。
 日本側の反応や肉等の手配の大変さがわかります。》
 ちなみに朝鮮通信使そのものは室町時代にはじまります。
   
>品種改良の世界史 家畜編
品種改良の世界史 家畜編

品種改良の世界史 家畜編

《のP11によると「和牛」の改良の始まりとされる「蔓」選抜において「1770年代、備中阿賀郡(現岡山県新見市)の浪花元助は、皮膚が薄く被毛が繊細で骨細で蹄の固い優れた形質」を持つ牛を作り上げたとされ、「骨細」という畜肉生産の効率を考えた品種改良がされたとも考えられます。》
        
>聞き書 アイヌの食事 農文協
聞き書 アイヌの食事 (日本の食生活全集)

聞き書 アイヌの食事 (日本の食生活全集)

アイヌの人達は肉食も好み、熊や鹿、トド等は脳や内臓も生食していたとされます。兎や狸は心臓や肝臓を刺身にしたそうです。(P111 浦河地方の食)》
 アイヌの先祖の一つの源流ともされるオホーツク人は豚や犬を飼い、食用にしていました。アイヌ文化では畜獣が欠落します。
 北方民族の肉食はイヌイットエスキモー)を筆頭に生食が多く行われ生血を飲む習慣もあります。
     
>沖縄のヤギ”ヒージャー”文化誌 歴史・文化・飼育状況から料理店まで 沖縄(琉球)では元から狩猟と肉食が行われ、13世紀末頃に豚と山羊が入り、人間と食性の重なる豚は中国の冊封使の供応の為に少数が飼われていたようですが、甘藷の移入から一般でも祭礼時等には食べられる様になったそうです。
 古い時代には牛も祭礼で用いられ、犬食もあり沖縄戦までは馬の産地でも有りました。
 本州から来た僧侶によって本膳も精進料理も持ち込まれますが肉食忌避思想の影響は無いようです。
 現在でも沖縄では山羊は生食もされています。
         
>世界屠畜紀行 内澤 旬子
世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫)

世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫)

 世界の屠畜と日本人の「偏見」についてもある程度理解できるとても面白い本です。
         
>ホルモン奉行 角岡 伸彦
ホルモン奉行 (新潮文庫)

ホルモン奉行 (新潮文庫)

 幾らか書きようはラフですが関西の被差別部落等の肉食文化の一面と多様な食肉文化に触れています。