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リテラシーと理解について考える

読書メモ抜粋その4

はてなブックマーク」に書いている「100字読書メモ」の一部、現在200冊強の簡易紹介です。
 飲食、酒造、歴史、刃物、銃刀、軍事等。
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雑穀の自然史―その起源と文化を求めて

雑穀の自然史―その起源と文化を求めて

生産性や加工の事情で主穀にならなかった雑穀と呼ばれる植物の種子。今も世界で作られる知られざる農業史の脇役の多様で豊かな歴史。穀物になれなかった「雑草」達も。民族農業育種植物学等専門家の興味深い研究 2013/01/03

朝鮮からみた華夷思想 (世界史リブレット)

朝鮮からみた華夷思想 (世界史リブレット)

韓半島特に朝鮮王朝期の中華文明・儒教の受容と内面化において為された華夷思想の解釈と現実の政治の中で王権両班層らの統治論理の中での抽象化された「中華」。東アジア近代以前の非対称外交。元号や性理学等新儒学 2013/01/27

清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書)

清朝と近代世界――19世紀〈シリーズ 中国近現代史 1〉 (岩波新書)

中国清朝が西洋近代との対峙に苦悩しながらも立ち向かい力尽きた姿を描き出す。優れた皇帝と完成された政治機構を持つ豊かな大国が滅びる不運。政治経済についても詳しい。良書。軍事技術については他の本で補足を 2013/02/23

パイの歴史物語 (お菓子の図書館)

パイの歴史物語 (お菓子の図書館)

パンとは似て非なる歴史を持つ「小麦粉”料理”パイ」。定義すら容易でないその歴史の興味深いエピソードを縦横無尽に語りつくす。容器として、建材として、楽しみとして、恐怖としてのパイ。面白いが要検証の部分も 2013/03/10

銃器大百科

銃器大百科

正しくは「小火器発展史」とすべき大著。軍用銃砲の成立について大変詳しく勉強になる。ただ見解に偏りもあり要検証、一部典拠がわかりにくい部分は残念。343Pの写真は間違い 2013/03/25

メロンパンの真実

メロンパンの真実

実は正体不明のメロンパン。日本独自の菓子パン文化にまでも視点を広げる探求の旅。取材コストの都合か物足りない部分もあるが丁寧。軽い本だが科学記者、裏取りも有る。文庫化済/http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37294 2013/03/31

ファミリーレストラン 「外食」の近現代史 (光文社新書)

ファミリーレストラン 「外食」の近現代史 (光文社新書)

日本の食と生活の大きな画期ファミリーレストラン。近代外食の成立から戦後消費社会と共に歩んだ歴史。公刊情報から資料を纏めた労作、著者の本では最良。気になる点も有るが具体的で軽く読み易い 2013/04/05

ハンバーガーの世紀

ハンバーガーの世紀

グローバル経済の食の怪物ハンバーガー。20世紀に生まれ世界を席巻し愛され憎まれた小さな征服者。米国の田舎で発明された軽食が時代の要請と個性豊かな起業家の創意で巨大産業へ。米国史中心。情報の扱いは丁寧 2013/04/21

維新から敗戦までの陸海軍マネジメント。藩閥官軍から国軍への移行、属人要素を廃した非政治的軍を目指す制度改革、軍官僚による自立から軍主導の総力戦体制への変容。最新実証研究論文集。バイアスが少なく面白い 2013/05/01

中国「反日」の源流 (講談社選書メチエ)

中国「反日」の源流 (講談社選書メチエ)

タイトルは怪しげですが中国近代・国際関係史の専門家が近世からの日中相克、実は大きく異なる日清両国の政治体制社会制度から近代「ウエスタンインパクト」への対応を描きます。具体的で大変面白い 2013/05/19

魯山人と星岡茶寮の料理

魯山人と星岡茶寮の料理

魯山人のレシピの再現は比較的シンプル。店秘蔵の良作魯山人(工房)器の盛り付け競演は楽しい、桃山陶から宗和までの美的センスの再構成がわかる。後半T氏による新資料注釈(活動前期中心)は興味深い、マニア向け 2013/05/28

味覚と嗜好のサイエンス [京大人気講義シリーズ]

味覚と嗜好のサイエンス [京大人気講義シリーズ]

「美味しさ」を生み出す「味覚」と「嗜好」を検討。食品・栄養化学から現在の生理学等の研究成果を紹介。大変勉強になる。読み易く情報量も多いが幾らか先走りの仮説と文化論は偏りも 2013/06/08